健康な赤ちゃんを産むために |
助産師の葉子(ようこ)です。 出産や妊娠中の生活で、特に気をつけたいのが赤ちゃんの栄養素となる食べ物でしょう。 本サイトでは、中でも近年注目をされている『葉酸』をスポットを当て、妊活中・妊娠中・出産後の方々の疑問に答えます。
私自身、昨年に第二子を出産し現在は忙しくも幸せな生活を送っていますが、妊娠中は不安も大きく、母体への健康管理は徹底していました。
元気な赤ちゃんを産むため”の体づくりや食生活の注意点など、経験者の立場からわかりやすくお伝えしたいと思います。
妊活中・妊娠中の女性なら、”葉酸”の存在を知っている方も最近では増えてきているのではないでしょうか。 でもまだ少し聞きなれない言葉に『葉酸ってどんな効果があるの?』と躊躇している妊婦さんも多いようです。
結論から言うと、葉酸が注目されている理由は以下2点でしょう。
妊娠しやすい体づくりに効果がある
卵子と精子の受精後、子宮膜に定着する”着床”がされないと、妊娠には及びません。
着床後も受精卵が正常に生育しないと障害を持った子が生まれる確率が高まります。 葉酸は、着床の促進や受精卵の成長に大いに役立ち、”元気な赤ちゃん”を産むための大切な栄養素と言えるでしょう。
(イラスト*受精・着床)
ダウン症・神経管閉鎖障害などの発生率を防ぐ効果がある
高齢出産の増加傾向に伴い、日本ではダウン症の出生率が増加傾向。
加齢に伴い染色体異常が増加すると言われ、ダウン症の確率が高まる原因とされています。
そんな中、葉酸を摂取することで先天性異常の発生を約7割減少すると言われています。
さらに、胎児の神経管が作られる妊娠初期に葉酸を適量摂取しておくことで、神経管閉鎖障害のリスクを軽減することができ、妊娠中の女性に大切な栄養素となっているワケです。
(イラスト*ダウン症グラフ)
葉酸とは、ほうれん草から発見されたビタミンB群の一種。 ほうれん草の他には、レバー・納豆・ブロッコリーに多く含まれる栄養素です。
(イラスト*食べ物)
胎児の細胞分裂やDNA合成に不可欠な葉酸は妊婦さんにとって重要な栄養素。 さらに、動脈硬化を促進するホモステイン(アミノ酸の一種)の働きを抑える効果があります。
また、ビタミンB2と共に赤血球の生成を助ける働きがあり、葉酸欠乏症の際、赤血球が作ることが困難となり、これが貧血の原因になってしまいます。
(イラスト*効果)
『妊娠中は食べ物にも気をつかって、自然な食べ物から葉酸を摂りたい!』という妊婦さんも多いでしょう。
しかしなぜ葉酸サプリでの摂取を勧めているのでしょうか。 葉酸には、摂取しにくい以下2つの特徴があります。
- 熱に弱く加熱調理で50%ほど減少してしまうと言われています。
- 水に溶けやすく(水溶性で)、吸収率が良くない。
(イラスト*加熱前・加熱後/水溶性(吸収率の悪さ))
前述にもお伝えしたように、葉酸は着床や妊娠初期の正常な成長に必須なビタミンです。私は妊活中の女性には妊娠前からの葉酸摂取をお勧めしています。