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胎児に影響する?食品添加物の基本をわかりやすく解説!

そもそも食品添加物とは?

■マイ 『妊娠が分かってからは特に食べ物には気を使うようになりましたが、添加物って結構いろんな食品に含まれていて気になります・・・。』

『そうですよね。それに聞き慣れない添加物も多くって、わからないという事がさらに不安を大きくしますよね。』

■マイ 『そうなんです。気になった食品添加物は、たまにネットで調べたりもしますが、そもそも添加物ってどんな定義があるんでしょうか?』

『食品添加物は食品衛生法によって基準や表示法が細かく定められていますが、今回は初級編として簡単に食品添加物のお話をしましょう!』

食品添加物の基本

保存料や甘味料・着色料・香料などの食品添加物は、食品の加工や保存を目的に使用されていますが、 これらは、厚生労働省によって『人の健康を損なうおそれががない、成分の規格や、使用の基準』を定めたうえで、使用を認めています。

食品添加物の分類

簡単に言うと・・・

指定添加物以外の食品添加物『既存添加物・天然香料・一般飲食物添加物』が、いわゆる天然と言われている添加物です。

基本的には天然由来の添加物ですが、既存添加物のように、長年の食経験から安全性が確認されているものもあります。

一方、指定添加物は合成や天然にかかわらず、安全性と有効性が確認された添加物とされていますね。

これは、食経験(長く食べられてきた歴史)が浅いものでも、検査や実験などによって、使用量を定めて人間の害にならないようにコントロールされているんですよ。

食品添加物の安全性

■マイ 『ようこ先生、安全性があるって言われても、既存添加物の中には合成のモノもあって心配です。実際どれくらい安全なんでしょうか?』

『妊娠中は、自分だけじゃなく赤ちゃんに影響がでないか不安になりますよね。 食品添加物の基準・規格は、厚生労働省が様々な試験データをもとに決められていますが、具体的にどれくらいの安全性なのか具体的にお話します。』

1日の摂取許容量(ADI)

簡単に言うと・・・

『人間が一生毎日食べ続けても、毒性が全く出ない量(ADI)』以下に定められています。

ADIは、多くの毒性試験データに基づいて、専門家で構成される食品安全委員会で決められます。

動物実験での毒性試験などでは、長期的に摂取した場合にどのような影響があるか慢性毒性試験を行います。

その他に、妊娠中に食べたケースで胎児に影響がないか、遺伝への影響はないかなど、最大でどれくらい摂取しても健康に影響がでないか(無毒性)を調査をします。

ここで算出した無毒性はあくまで動物実験の結果ですから、そのまま人間に適応するわけにはいきません。

動物と人間は特性が違い、その影響にも差異があるため10倍、さらに人間の中でも個体差があるため10倍、これらを掛け合わせた100で割った値が『人間の無毒性』のADIなのです。

つまり、無毒性量の1/100が1日の摂取許容量ということです。

何のために入っているの?添加物の目的を解説!

■マイ 『ようこ先生、そもそも食品添加物ってどんな目的で入っているんでしょうか?』

『基本的には食品の品質を守ったり、製造時に形成上加えたりします。 甘味料や着色料・保存料などは名称から、その添加物をどのように役立てているのか、想像がつきやすいですが、実は18通りの用途別に分類されているんですよ。』

■マイ 『18通りも種類があるんですか〜。知りませんでした。。どんな用途があるんだろう?』

『それでは、具体的にどんな目的があるのか解明してみましょう。』

食品添加物は何のために入っているのか

簡単に言うと・・・

食品の製造工程で、『保存』や『加工』のために使用され、見た目や味・食感を向上させることにも有効です。

例えば
保存・・・食品を、カビ・酸化・湿気・乾燥 などから守る
加工・・・食品を、固める・溶かす・混ぜる・気泡を抜く など
味や食感・・・甘味・色味・香り・とろみ・うま味・酸味 などをつける

添加物には、『用途名』『物質名』がある

食品添加物を入れる各目的を知る前に、添加物の基本『用途名』『物質名』をおさえておきましょう。 お菓子のパッケージの裏面には、その食品の原料を記載された原材料が記載されていまよね。 使用されている添加物も同じように表示されています。

例えば上記の図説はクッキーの加工食品一括表示ですが、酸化防止剤(ビタミンE)の記載に注目してみましょう。『酸化防止剤』はその添加物の役割を、『ビタミンE』は実際に何の物質なのかを表しています。

主な18の添加物のはたらき

添加物は、その物質の特質によって、複数のはたらきを持つものと、1つの用途に限られるものがあります。

厚生労働省が定めた食品添加物リストなどでは、『主要用途』が記されていますが、使用できる食品に制限があるもの以外は、どのような用途で使用しても問題はありません。

以下の表は、食品添加物の用途ごとにリスト化したものですが、1〜8までの添加物を使用する際は物質名と用途名の併記が義務付けられています。

                                            
用途名目的と効果物質名
1甘味料食品に甘味を与えるアスパルテーム、キシリトール、ソルビトール
2着色料食品を着色し、色味を調整するアナトー色素、ウコン色素、クチナシ色素
3保存料カビや細菌などから食品を守り、保存性を高める安息香酸ナトリウム、ソルビン酸K
4増粘剤、安定剤、ゲル化剤又は糊料食品に粘りやとろみを与えるキサンタンガム、グァーガム、ペクチン
5酸化防止剤食品に含まれる油脂などの酸化を防ぎ、保存性を高めるL−アスコルビン酸、カテキン、トコフェロール
6発色剤ヘモグロビンと結合して、ハムなどの鮮赤色を保持する亜硝酸ナトリウム、亜硝酸カリウム
7漂白剤原料として好ましくない色素成分を無色にして食品の色調を整える亜塩素酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、二酸化硫黄
8防かび剤又は防ばい剤果物などのカビ発生を防ぐオルトフェニルフェノール、チアベンダゾール、フルジオキソニル
9乳化剤分離してしまう水と油を均一に混ぜ合わせるグリセリン脂肪酸エステル、サポニン、レシチン
10膨脹剤パンやケーキなどをふっくらさせる炭酸水素ナトリウム、硫酸アルミニウムカリウム
11調味料食品にうま味を与えるL-グルタミン酸ナトリウム、イノシン酸ナトリウム、クエン酸カルシウム
12酸味料食品に酸味を与えるクエン酸、乳酸
13苦味料食品に苦味を与え、味を整えるカフェイン(抽出物)、ナリンジン、ヨモギ抽出物
14光沢剤皮膜をつくり、湿気から守ったり、逆に水分蒸発を防ぎ食品を保護するシェラック、パラフィンワックス、ミツロウ
15ガムベースチューインガムの基材に用いる酢酸ビニル樹脂、ジェルトン、チクル
16栄養強化剤健康食材やお菓子などにビタミン・ミネラル・アミノ酸など栄養成分を強化するβ-カロテン、塩化カルシウム、L-イソロイシン
17製造用剤等食品を製造・加工する際に『溶かす』『固める』など工程上不可欠なものや、製造効率のためなど使用するかんすい、消泡剤、にがり
18香料食品に香りをつけるバニラ、ジャスミン、ローズマリー

妊活〜授乳期でも『天然添加物なら摂取しても安心』は嘘?!

■マイ 『天然原料だから安心って聞いたりしますが、やっぱり添加物も天然だといいんですか?』

『一概には言えませんが、安易に天然のものがすべて安全性があるというわけではありませんよ。例えば、自然界にあるものでもフグ毒や毒キノコなど食べられないものもありますよね。』

■マイ 『うーん、そう言われれば確かに自然界のものですね。じゃあ、添加物も同じってことですか?』

『昔は添加物として使っていた天然の色素でも、食品添加物のリストから外されたものもあります。天然由来か合成由来かということが安全の目安にならない理由を詳しく説明しましょう。』

発がん性の可能性から使用禁止になった天然香料がある

『天然由来は安全で、化学合成のものは危険』という考え方は正しくはありません

アカネ色素は『セイヨウアカネ』という植物の根から抽出した、赤色の色素です。 過去には、日本でも着色料としてハムやかまぼこ・菓子・飲料水まで広く使用されていましたが、平成16年に発がん作用があるとして使用禁止になりました。

ラットの試験において、腎臓の尿細管という部分に悪性腫瘍が見つかったことがきっかけですが、人間の健康被害を未然に防ぐために、既存添加物のリストから削除することが適当だと判断されたのです。

実際、ラットの発がん性試験で使用されたアカネ色素の量は多く、実際に食品に含まれていた量とはかけ離れているため、これまでアカネ色素による人間の健康被害は報告されていません。

とはいえ、植物を原料とした天然由来の添加物でも健康被害のリスクがあり、現に厚生労働省は食品添加物のリストから除外しているわけですから、『天然由来は安全』理論は成立しないと言えますね。

添加物を食べてしまっても大丈夫?

■マイ 『添加物って、結構いろんな食材に入っているけれど、安全性ってあるんですか? おなかの赤ちゃんに、影響しないか心配です・・・。』

『妊娠中は、赤ちゃんが自分の食べたものをもとに、成長するわけですから、その食べ物がどのように影響するのか気になりますよね。』

■マイ 『添加物の量が、法律で毒性のでない量以下に決められていても、妊娠初期は食欲旺盛で食べるも増えたりしますよね。』

『確かに、基準とは別に実際どれくらい摂取しているのかも知っておくべきですよね。 それでは、厚生労働省の調査結果をもとに添加物の安全性をさらに堀り下げてみましょう!』

実際にどれくらいの添加物を摂取しているのか

簡潔に言うと・・・

実際の摂取量は健康へ悪影響のないとされる『許容1日摂取量(ADI)』を大きく下回っています

『目次.1』で解説したように、食品添加物は『人間が一生毎日食べ続けても、毒性が全く出ない量(ADI)』の8割以下にするように、厚生労働省によって義務付けられています。

では、実際に私たちはどれくらいの添加物を口にしているのでしょうか。 厚生労働省では、スーパーなどで販売されている商品の中に含まれている食品添加物量を分析し、その結果に『国民栄養調査に基づく食品の喫食量』をかけ合せることによって、食品添加物の摂取量を算出しています。

以下は、甘味料における、許容1日摂取量(ADI)と実際に私たちが摂取している添加物の比較例です。

多くのものはADIの1/10程度と基準の8割以下を大きく下回っており、いくら食欲旺盛な妊娠期でも、食品添加物による影響は理論上ADIを上回ることはありませんよね。

食品添加物名一日摂取量(mg/人/日)ADI(mg/kg体重/日)一人当たりの一日摂取許容量*1 (mg/人/日)対ADI比*2
アスパルテーム0-4023440.00
アセスルファムカリウム1.3570-158790.15
グリチルリチン酸0.368
サッカリンナトリウム0.1123.82230.05
スクラロース0.8250-158790.09
ステビア抽出物0.5980-42340.25
ネオテーム1.0590.00

出典:厚生労働省 よくある質問(消費者向け)

プロフィール
葉子先生
都内で産婦人科医をしている葉子(ようこ)といいます。私自身2人の子供の出産・育児を経験した母でもあります。 妊活にはそれぞれの時期で必要なことが異なりますが、まだまだ誤解されている方も少なくありません。 このサイトでは元気な赤ちゃんを産むために必要なことを、専門家の立場からお伝えします。
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