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葉酸の正しい服用法とは?年齢・妊娠期間別に徹底解説!

葉酸を試してみたいけど、どれくらい飲んだらいいのかわからない方や、服用中だけど本当に適量なの?と疑問の妊活中ママさん・妊娠中ママさんも多いでしょう。

段階に合わせた摂取量と、正しい栄養バランス。

実は、妊活中・妊娠中・授乳中など段階によって適切な葉酸の摂取量はそれぞれ違います。 また、食べ合わせによっては葉酸の効能を向上も低下もさせてしまうため、食事管理は妊活中・妊娠中ママさんにとって大変重要な努めなのです。

妊活に向け葉酸サプリの飲用を考えている方や、妊娠中で既に服用中の方も、生まれてくる赤ちゃんはあなたの食べたモノを栄養に成長します。ここでは葉酸サプリの正しい服用法についてお話しします。

いつから飲めばいい?適切な摂取のタイミング。

産婦人科に通う前の妊活中ママなら、『葉酸サプリは妊娠してから』と考えている方もいるかもしれませんが、実は妊娠前から摂取することでより大きな効果が期待できます。

葉酸サプリの飲用は妊活中から

葉酸サプリ摂取の期間について、特に重要な時期は排卵から着床、そして妊娠初期の細胞分裂とされています。これは葉酸の働きとして子宮内膜の強化にもつながる『細胞分裂の促進』や赤ちゃんの成長に欠かせない『赤血球の生成促進』の効果があるからです。 理論上では排卵期あたりからの摂取ということになりますが、実際のところ、妊娠が分かるまでは排卵日から2〜3週間はかかってしまうため、妊活中から葉酸の摂取が望まれるわけです。

特に、高齢出産で不妊治療をされている方は子宮内膜に十分な厚みができず、着床に至らないことで悩まれる方も多いです。不妊治療の方法は様々あり、時間もお金もかかり効果にも個人差がありますが、元気な赤ちゃんを産みたい妊活ママにはその1つとしての葉酸サプリの摂取をおすすめしています。

食事からの葉酸とサプリからの摂取が推奨されている。

さて、厚生労働相も摂取を推奨している葉酸ですが、食事だけでなくサプリからの摂取から取り入れることを勧めていますが、これは葉酸の性質に起因しています。

食事からだけでは取りづらい?水に流れやすく熱に弱い葉酸。

①食事からの葉酸摂取で複合ビタミンも取り入れよう

葉酸の多い食べ物といえば焼き海苔や納豆、枝豆、モロヘイヤやほうれん草など様々ですが、胎児のために普段食べなれている食べ物から葉酸を摂りたいと思う妊娠中ママも多いようです。

実際、野菜やフルーツを食べれば、葉酸以外のビタミンやミネラルも同時に摂取できますし、お腹の赤ちゃんのためにもバランスの良い食事には良いことですね。

②熱に弱く、水に流れやすい葉酸

それでも、サプリの併用をおすすめしているのには、葉酸の性質が起因しています。実は、葉酸には熱に弱く(水溶性のため)水に流れやすい性質があります。

つまり、ブロッコリーを茹でたときの熱で葉酸の含有量は減少してしまうのです。 そのため、生で食べられるフルーツ(バナナ・みかん・いちご・アボカドなど)は熱による葉酸の減少を避けることができますが、食品から摂取できる天然葉酸は水溶性という特性から尿などと一緒に排出されてしまうため、体内での利用効率は平均/約50%と言われれいます。

そのため、普段の食事だけでは十分な葉酸の摂取は難しいため、体内での利用効率の高い(約85%)葉酸サプリの服用が推奨されているわけです。

今の自分にあった服用量は?妊活・妊娠・授乳中の期間別に解析!

妊娠を計画している方や妊婦さんは、自分だけでなく赤ちゃんの分も栄養を取り入れなければいけないため、普段より多くの摂取が進められています。

葉酸はどのくらい摂ればいい?妊娠時・授乳時の推奨摂取量。

妊娠中は1日/480μgが推奨摂取量。

神経管閉鎖障害のリスク軽減が期待されていることから、厚生労働省は妊娠希望者や妊娠中の方に葉酸の摂取を推奨してきましたが、1日にどれくらい摂ればいいのでしょうか。

厚生労働省の定めた日本人の食事摂取基準(2015 年版)では、1日の必要量は400μgとされていますが、これは普段の2倍の葉酸摂取が勧めれていることになりますので、その重要性がよくわかりますね。

更に、胎児の成長に重要な時期とされる妊娠1か月〜妊娠3か月は、食事とは別にサプリで400μg取り入れることが勧められています。

葉酸の食事摂取基準(1日あたり)

年齢など必要量推奨量
18〜29歳200μg240μg
30〜49歳200μg240μg
妊婦400μg480μg
授乳婦280μg340μg

取りすぎには注意?葉酸の過剰摂取と副作用について

その一方、葉酸の過剰摂取にも気をつけなければいけません。生まれてくる赤ちゃんと母体のためにも適量をしっかり押さえておきましょう。

1日/1000μg以上の摂取はNG!

水溶性ビタミンと呼ばれ水に流れやすいため、比較的に副作用の起こりにくいとされている葉酸ですが、多くの産婦人科や厚生労働省などでは、1日/1000μgを超えないように勧告されています。

葉酸の副作用はどんなもの?

食品より体内での利用率の高いサプリは、1日の摂取量を守ることが大切です。 葉酸の過剰摂取による副作用は、不眠症・むくみ・紅斑・食欲不振・吐き気・亜鉛の吸収率低下・かゆみ・呼吸障害などが報告されています。

葉酸に限ったことではありませんが、もともと体に良い栄養素も、過剰摂取や偏った食生活によってその効果も低減してしまうので、推奨摂取量を守って正しい服用を心がけましょう。

妊娠中ママに『NGな食べ合わせ』『GOODな食べ合わせ』

さて、葉酸の効果を引き出すのには、いくつかのコツがありますが、食事で摂取された栄養素によっては、その効果を向上も低下もさせることがあります。

バランスの良い食生活で葉酸の体内利用率をアップ

体内利用率アップ、葉酸と相性のいい食べ物。

ビタミン12
ビタミンB12は葉酸とともに赤血球の生成をす効果があり、”造血のビタミン”とも呼ばれています。受精卵は血液で運ばれる酸素や栄養素をもとに成長するため、血流が良くなることで、胎児の成長を促進します。

更に、受精卵の正常な成長に働きかけることで、先天性の疾患や流産の可能性を抑えるとも言われています。

ビタミン12の多い食べ物:シジミ、ハマグリ、いくら、牛レバー、イワシ、鰹節、焼き海苔

ビタミン6
ビタミンB6は、葉酸とともにホモシステイン(血中に存在するアミノ酸の一種)の血中濃度を下げる効果があり、動脈硬化や血栓性病変になりにくくする効果があります。

ビタミンB6の多い食べ物:マグロ、牛レバー、カツオ、鶏ひき肉、鮭、鯵、サバ

ビタミンC
葉酸もビタミンCと食べ合わせることで、その吸収率が高まると言われれいます。 また、ビタミンCは、赤ちゃんの血管や脳・骨などの形成に役立ちます。これはビタミンCの”コラーゲンの生成を助ける”働きによるものです。

更に、ビタミンCは”鉄分の吸収率を高める”役割を担っており、妊娠中にたくさんの血液を赤ちゃんに送り、貧血になりがちなお母さんを助けます。

ビタミンCの多い食べ物:レモン、芽キャベツ、ケール、ピーマン、ゆず(果皮)など。

体内利用率ダウン、葉酸と相性の良くない食べ物・薬・嗜好品。

タバコ
タバコに含まれるニコチンは血管を収縮させる作用があり、血流が悪くなってしまい、その結果妊娠しにくい体質になってしまいます。 また、肺から取り込まれたニコチンは血中へ取り込まれ、血液によって直接胎児へも送り込まれるため、その危険性がわかるはずです。

タバコによる人体への有害性は肺がんや脳卒中・心筋梗塞など様々な病気を引き起こすことで知られていますが、細胞のダメージを再生するために、血中の葉酸が減少してしまい、葉酸不足に陥ってしまうのです。

コーヒー・緑茶
コーヒーや緑茶に含まれるタンニンは葉酸の吸収を阻害します。 そのため、緑茶などで葉酸サプリを飲むのはNG行為、葉酸の効果を軽減させないためにも水での服用がおすすめです。

また、タンニンは赤ワインや柿にも含まれていますが、口の中で感じる渋みはこのタンニンによるものです。

アルコール類
飲酒は、葉酸不足の原因と言われていますが、これはアルコールを分解する際に葉酸が使われてしまうからです。

また、アルコール摂取による赤ちゃんへの影響として、中枢神経系の病気(発達障害や脳・器官の形成に発育影響を与えるなど)や胎児性アルコール症候群等が挙げられ、妊娠中は特に控えることをお勧めします。

プロフィール
葉子先生
都内で産婦人科医をしている葉子(ようこ)といいます。私自身2人の子供の出産・育児を経験した母でもあります。 妊活にはそれぞれの時期で必要なことが異なりますが、まだまだ誤解されている方も少なくありません。 このサイトでは元気な赤ちゃんを産むために必要なことを、専門家の立場からお伝えします。
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